今までいつも通りに視聴できていたBS/CSなどの衛星放送が
「急に映らなくなってしまった。」
「映りが悪くなってしまった。」
しかし、地デジは通常通り視聴できるなど。
この記事を読んでいる方は、この様なお悩みを抱えていらっしゃる方が多いかと思います。まず、この場合はBS/CSアンテナや付随する機器に何らかの異常が出ていると考えて良いでしょう。
地デジアンテナとBS/CS用のパラボラアンテナは別のアンテナで全く違う電波を受信しています。その為、地デジアンテナは通常通り機能しているがBS/CSアンテナは問題が出ているといった状態になります。受信する電波も全く違う事からBSアンテナと地デジアンテナとでは故障やトラブルの際の確認点や、設定する方向や角度など違ってきます。
この記事ではBS/CSだけが映らないや映りが悪いなど、BSアンテナやBSアンテナトラブルの原因から対処法まで詳しく解説していきます。
BSが映らない・映りが悪くなる原因
全ての放送が映らない場合と、BSのみが映らない時では原因が異なる事が多いです。
まず、BSのみが映らない・映りが悪い際の原因で多い理由として次の4つ挙げられます。
- BSアンテナの方向が変わってしまっている
- BSアンテナの故障・劣化
- コンバーターの故障
- ブースターのBS増幅回路側の故障
上記の4つが原因である可能性が高いです。
地デジも含めて全体のテレビ全体が映らない場合や映りが悪い場合などは、下記の記事で詳しく解説していますので、アンテナレベルの確認と共に下記の記事を確認してみてくださいね。
B-CASカードの確認や配線の確認など初歩的な確認方法などを詳しく解説しています。
また、ここからはBSのみ映らないや映りが悪い際の原因を詳しく解説していきます。
BSアンテナの方向が変わってしまっている場合
映らない・映りが悪い際の理由として、BSアンテナの方向が変わってしまっている事が原因という事が多くあります。BSアンテナは、南西の方角に向けて適切な角度で固定する必要があります。
地デジのアンテナは、少しの角度や方角が変わってしまった程度では視聴できる事が多いのですがBSアンテナの場合は、そうはいきません。方角や角度などの設定が非常にシビアになっており、1度角度が違うだけでも電波を正常に受信できません。
強風などの自然災害など発生した後に映らなくなったなどの際は、この時に故障してしまったか?方向が変わってしまった可能性が高いです。
BSのみ映らなくなった場合は、一度BSアンテナの方角や角度が以前と変わっていないか?シッカリと南西方向に向いているか?角度に問題は無いかなど確認してみましょう。
BSアンテナの方向や角度が変わってしまった際の対処法
映らない原因が適切な角度や方向でない場合には、適切な角度に再調整を行う事で衛星からの電波を受信しBSを視聴する事が可能になります。ただ、上記でも記載した通りBSアンテナの方角や角度設定は非常にシビアな為に、あまり慣れていない方であればご自身で対応するのは難しいでしょう。
ご自身で対応する場合には、まず方角を「南西方向」に設定してください。その際に、「遮蔽障害(しゃへいしょうがい)」が無い事をシッカリと確認し、角度の調整を行います。
角度を知る為には、「BSコンパス」というアプリがオススメです。スマホ(IOS・Android)などから確認できるアプリでBSアンテナの適切な角度を知る事ができますので、適切な角度に設定してみましょう。
BSアンテナの方向・角度調整時の注意点
高所でのアンテナの調整などを行う際は、落下などの危険がない様に注意して行ってくださいね!
ベランダなど手が届き危険が少ない場合には、ご自身で試してみるというのも良いのですが屋根上に設置されている場合などは、危険が伴う為に注意が必要です。実際の作業は、BSアンテナを適切な角度に調整しテレビ側での視聴チェックを行い調整するというのが一般的なBSアンテナの方角調整となります。
プロが行う場合でも、この様な方法をとります。屋根上のBSアンテナの調整の際には、上り下り繰り返していると非常に危険ですので対応する場合には2人体制で調整を行う様にしましょう。1人は、角度や方向の調整係。もう1人調整後のテレビ表示の確認係。
この様に行う事で、BSアンテナのシビアな方向調整を行う事が可能です。
ただ、屋根上設置のBSアンテナの場合には滑落など危険が伴う事や繊細な作業が必要になる事からプロに依頼する方が無難です。
BSアンテナの故障・劣化の場合
BSアンテナや、アンテナからテレビにつながっている機器やケーブルなどが接触不良や故障などが原因の場合には、ご自身でハッキリと原因を特定する事は難しいでしょう。
テレビアンテナ本体の寿命は10年と言われており、BS放送などは普及してから結構な年月が経ちますので、BSアンテナや付随する機器に劣化などが原因で故障してしまっているケースの相談を近年は多く受けます。
実際に、この様な場合にはプロでも現地調査を行い電波などの受信チェックなどを行い原因がハッキリする事が多い為、一般の方が原因を特定するや対応するといった事は難しいと思います。
BSアンテナが故障・劣化が原因の場合の対処法
故障や劣化の場合の判断は難しいとお伝えしましたが、自身で確認できる点は確認してみる事をお勧めします。まず、BSアンテナに電源供給が出来ているか確認してみましょう。
何かしらの理由で電源供給が止まってしまっているなどがある為です。テレビアンテナの電源供給はテレビ側から電源供給の「入」「切」を確認できますので確認してみましょう。
電源供給以外にもアンテナ端子と接続方法に間違いが無いか?シッカリとアンテナの方角は正しいか?などを事前に確認してみる事で故障や劣化が原因か?それ以外の理由かをハッキリできる場合があります。
下記の記事では、BSでエラーが出ている際などや細かな確認点などを解説しています。BSが映らないや映りが悪く原因が分からない方は、参考にしてみてくださいね。
コンバーターの故障の場合
ここでは、コンバーターの故障が原因の場合の解説します。
まず、コンバーターとは何か?と思われる方も多いと思いますのでコンバーターの説明をします。「コンバーター」とはBSアンテナで受信した約12,000MHz(メガヘルツ)帯の微弱な衛星電波を増幅し扱いやすい周波数の約1,000MHz帯に変換する機器の事です。
基本的には、パラボラアンテナの前から全面下部にある電波を受信する部分にコンバーターも一緒に付いています。コンバーターに使用されている部品自体は、米粒よりも小さい部品も多く使用されており精密機械です。実は、BSアンテナが故障している際は、このコンバーターが故障しているという事が多いのです。
こちらの判断は、電気系統の難しい話なので細かい確認方法は割愛しますが、実際の確認方法はBS端子から15V出ている事を確認し電圧を確認する事で分かります。
コンバーターの故障の際の対処法
コンバーターが故障している際には、基本的にはアンテナを交換をお勧めしています。理由としては、コンバーター単体の価格が高い事や、コンバーターが故障しているという事は、劣化による故障がほとんどの為、コンバーターのみの修理を行うより新しいBSアンテナに交換した方がコストパフォーマンスが高く結果として長持ちする為です。
コンバーター故障が疑われる様な際は、ご自身で判断や修理を行うのは非常に難しい為、新しいBSアンテナに交換するか?もしくはプロに修理を依頼するといった方法が対処法となります。
ブースターのBS増幅回路側の故障の場合
ブースターとは、電波の増幅器を指します。ここ数年でブースターの故障は多くなってきています。
テレビアンテナなどの故障や工事の際に、アンテナ本体は新しくしたがブースターは既存の物を使用しているなどでブースターのみ劣化してしまっている事が理由として考えられます。
ブースターが原因と特定する事は、プロでないと難しい事ですがブースターの回路故障は出力を確認する事で分かります。ブースターから出力確認を行い出力されていればブースターの故障ではありません。
また、状況によっては地デジの電波増幅は問題がなくとも、BSの増幅部分だけが故障しているケースがあります。この場合などは、ご自身で判断するのは難しくなっています。
また、ブースターの故障の判断基準としてアンテナ本体や向きなどに特に問題が見られず、アンテナが正しく電波を受信しているにも関わらずテレビが映らないといった際には、ブースターの故障の可能性が高いです。
ブースターが故障している際の対処法
ブースターの故障判断などは、正直一般の方には難しいです。出来るだけ早く解決したい場合にはプロに依頼するのがベストな選択です。ですが、ブースターの故障とハッキリと分かっている場合にご自身で対応する際には、いくつか覚えておく事があります。
ブースターといっても種類も多くあり、電波周波数がそれぞれ違う地域や住んでいる環境によっては選択するべきブースターも変わってきます。ブースターなどを店舗やネットで購入しようとしている際には、必ず「db」の単位で記載されている数値が示されています。
日本語では、利得といい英語読みで「ゲイン」とも呼ばれています。例えば「26db~33db」と記載があるブースターであれば入力信号がその数値になった際にのみ電波増幅を行う様になっています。
数値の範囲外の信号の場合にはパスしてしまう作りの為、電波増幅しないのです。
その為、結果として映らないや映りが悪くなるといった事につながるのです。ブースターを購入する際には受信する電波がどの程度かなど事前にチェックを行いカバーできる範囲のブースターを選択する事が大切です。
この様に、BSのみが映らないや映りが悪くなる原因は様々です。
地デジの場合と比べても、BSが映らなくなった際は原因を判断するのも専門性の高い内容になっている事や、方角や角度調整も技術や知識が必要になります。
ご自身で行うとしても、知識不足で機材やアンテナを購入し対応外の商品だったなどの可能性がある事や、上手く表示させる事が出来なかったなどにつながりやすい為、BSアンテナのトラブルの際はプロに相談するのがベストな選択です。
アンテナレスキューでも、BSアンテナの修理や工事は多く相談を受けており原因の特定から対応工事には自信があります。シッカリと原因を把握し、曖昧に新規アンテナをお勧めする様な事はありません。ご家庭にあった工事を提案させていただきます。
関東エリア・東海エリアにお住まいの方であれば、無料で「現地調査」から施工を行う事が可能です。BSアンテナのトラブルでお悩みの方は是非相談してくださいね。
BSアンテナの故障の事例と解決策のご紹介
ここからは、実際にご依頼のあったBSアンテナ工事のご紹介をしていきます。
B-CASカードの確認や配線確認などの初歩的な確認などは、下記の記事で紹介していますので参考にしてください。
では、実際にアンテナレスキューで対応したBSアンテナ工事の一部を紹介したいと思います。
新しい液晶テレビを購入しました。4K8K対応のテレビだった為、テレビ購入に伴い古いBSアンテナから「BS・110度CSアンテナ」に変えたのですが、BSは受信出来ているのですが、CSだけ映りません。どうにかなりませんか?
割と、この様な相談は多いのでアンテナレスキューでも対処方法は慣れてきている所もありました。まず、お客様のご自宅に「無料・現地調査」からスタート。
原因として考えられるのは、BSは視聴出来るのにCSは視聴出来ないといった特殊例の為。110度(左旋)に対応していない機器があるという事では無いかとの見立てをたてていました。
テレビも新しい(当然チューナーも新しい)。BSアンテナも最新のモノに変えたという事でケーブルかケーブルを中継している機器が原因という事が予想されます。
更に調査を行った所、ブースターが原因という事が分かりました。ブースター自体は、故障はしておらず正常に機能しているのですが衛星放送にはMHz(メガヘルツ)といった周波数があります。 古い放送方式は、周波数が低く新しい放送ほど数字が高くなっていくのですが今回のご自宅のブースターはUHF+BS/CSを混合できるブースターで「マスプロ製」のUBCB33Sの製品です。
こちらのブースターでは、周波数は2655MHzまでの増幅しか対応していない製品だった為に、CS110度の電波を視聴出来なかった様です。CS左旋などの2K~8Kまで全てを対応するには、3224MHzまで対応する機器にする必要があるのです。
今回は、ブースターを3224MHzまで対応できるブースターと交換対応を行う事で視聴が可能になり解決しました。
台風の後からBSが映らなくなりました。時折、映るのですがまた映らなくなってしまいます。BSアンテナの角度を確認した所、少し方角が変わっている様に思えます。方角調整のみお願い出来ませんか?
今回のご依頼の際は、実際に現地に「無料調査」に伺う事からスタートしました。BSアンテナが設置されているのは建物の屋上に設置されています。
まず、最初のチェック項目としてテレビでBS放送が映るかのチェックを行います。テレビを起動しBSにチャンネルを設定した所、映りが悪いものの表示していましたが少し時間を置くとブロックノイズが発生し、視聴が出来ない状態になってしまいました。
テレビ画面でエラーを確認した所、「アンテナ線がショートしています。」との表示。 実際の原因は、アンテナの角度ではなく配線のショートが原因となっておりました。
どの部分のショートが原因か確認を進めます。テレビの裏から壁の端子・テレビケーブルの先端など室内のチェックは進めましたが問題はない様です。BSアンテナ側のショートの可能性が高くなったので、屋上に上がってBSアンテナを確認してみる事に。アンテナ本体はシッカリと固定されており動いた形跡はありませんでしたが、BSアンテナのキャップに水が溜まっている事を発見。
実際にキャップを外すとアンテナ線の先端がショートしていており焼け焦げた状態になっていました。これが映らない原因と判断しお客様に「BSアンテナの交換」を提案し作業を開始し古いBSアンテナを取り外し、新たなBSアンテナを設置。
その後に、水が浸入してしまっていた箇所のケーブルを長めにカットし配線関連の交換対応。電波の測定器で電波確認を行い角度と方向調整しテレビの表示を問題なく確認でき作業完了。
アンテナレスキューでは、上記の様なケースがありました。
BSアンテナの場合は、この様に分かりづらいケースの故障やトラブルも多くシッカリとした知識で対応する必要があります。
屋外設置の場合などには地デジアンテナに限った事ではありませんが、水害や強風などの自然災害によるトラブルなども発生しやすいです。
今回紹介したお宅でも、台風の雨風が原因で水が浸入してしまい配線ショートというトラブルにつながりました。幸いにも火災保険で対応範囲でしたのでお客様側での負担はなくスムーズに工事を行う事ができました。
BSアンテナは、角度や方角を維持できるのであれば室内設置をする事も可能です。室内に設置個所を設ける事が出来るご家庭ではトラブルの少ない室内に設置する事で故障やトラブルが減ります。
アンテナレスキューでは、お客様のご家庭にあった提案をさせていただく事が可能です。
関東エリア・東海エリアにお住まいの方でBSアンテナトラブルがある方は一度相談して頂けたらと思います。
BSアンテナでもっとも多い故障個所はコンバーター部分の故障!
BSアンテナを設置している際に、映らなくなってしまったや映りが悪くなってしまったといった現象は珍しくありません。
多くの場合は、雨などにより受信状態が悪くなった事やアンテナの方角が変わってしまったといった軽度な症状が多いですが、突然アンテナレベルが0になってしまった際などにはアンテナ本体の故障が疑われます。
このBSアンテナの故障の原因の中で一番多いのが、コンバーター部分の故障です。
コンバーター部分とは、BSアンテナの先端についている箇所を指します。
BSアンテナが故障してしまった際に、このコンバーター本体が故障している又は、ケーブルの接続部分が接続不良になっているといったケースが多いです。
急に映らなくなってしまった際に、ベランダなどに設置されるいるBSアンテナの場合には、一度コンバーター部分の接続確認などを行ってみると良いと思います。
また、コンバーター部分のみを交換する事で修理する事は出来るのですがコンバーター単体で購入も出来るのですが、単品でコンバーターのみの購入をすると割高になってしまいオススメできません。
コンバーター部分に故障が出ている際には、使用年数も長くアンテナ本体が経年劣化している事が考えられる為、一式交換を行ってしまう方が長期的にみて良いと言えるでしょう。
BSアンテナ工事の費用相場について
ここからは、BSアンテナ工事の費用の相場を解説していきます。
実際に、ご家庭によっては分配する部屋数が違っている事などで料金に違いもありますが。(※視聴したい部屋数により分配作業が発生し工数が変わる為です。)
BSアンテナ工事を依頼する際に目安として頂けたらと思います。
また、下記の記事ではアンテナ工事に相場費用と基礎知識や注意点を解説していますのであわせて確認してみては如何でしょうか?
BS工事の相場費用は?
2K工事の場合 | 15,000円~ |
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4K8K工事の場合 | 30,000円~ |
上記がBSアンテナ工事の相場費用となっています。
4K8K対応を行う際の注意点
既存のBSアンテナを4K8Kに対応させる際の追加工事の場合は費用も変動するので注意してくださいね!
BSアンテナ工事の相場費用をご説明しましたが、ご注意していただきたいのが紹介した費用相場は新規設置の工事の場合となります。
既存のBSアンテナから4K8Kへ変更する場合には、周辺機器の取り換えから配線関連の変更などご家庭により工事内容が大きく違ってきます。
その為、4K8K対応の場合には費用には開きがある事や費用が思いのほか高くなってしまうなんて事もあるので注意が必要です。
また、4K8K工事には助成金制度がある事を知っていましたか?
知らないで工事してしまった後には、助成金を受け取る事は出来ません。BSアンテナトラブルで4K8Kに折角なら対応しようかなとお考えの方は、下記の記事で助成金制度も詳しく解説していますので参考にしてくださいね。
まとめ
如何でしたでしょうか?今回は、BSアンテナにのみクローズアップした記事となりました。
この記事のまとめは、以下の3つとなります。
- BSアンテナの方向調整は修理は知識や技術が必要
- 周波数などの数値により対応製品が異なる
- ブースター故障が疑われる際は「db」の数値などもあわせて確認
BSアンテナは、設置の際の方角や角度などがシビアな事や故障の原因も分かり辛い故障が多いです。また、修理や工事に関しても専門的な内容が多く一般の方が把握するには、難しいでしょう。ご自身で対応して時間と費用を無駄にしてしまったなどが無い様に気をつけましょう。
アンテナレスキューでは、BSアンテナトラブルなどの解決は得意としています。
関東エリア・東海エリアにお住まいの方は一度アンテナレスキューまで相談ください。無料で「現地調査」「お見積り」「ご相談」までしていただけますのでBSアンテナトラブルでお悩みの際はご相談ください。